剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?
恋の師範男子
キーンコーンカーンコーン…
「やーっとお昼だー!お腹すいた~」
翌日のお昼休み。
「早く飲み物買いに行こうよ。冷たいの飲みたい!」
知世たちと教室を出、熱気の立ち込める廊下を購買へと急ぐ。
自販機で銘々飲み物を買って教室に戻ろうとした時、まひろちゃんが急に声を潜めて言った。
「ね、ちょっと見て!」
「うん?」
「図書委員のイケメンくんがいた」
「図書委員?」
「うん。5組の子で、図書室の王子様ってちょっと噂になってるんだよ?」
「へぇ」
まひろちゃんの視線の先には眼鏡の似合う細身の男の子の姿がある。
(なるほど、図書室の王子様感あるな)
うっとり眺めるまひろちゃんにのりかちゃんが突っ込む。
「あれあれ?まひろは王子様に恋に落ちちゃった感じ?」
「えっ!そ、そんなんじゃ!」
みるみる赤くなるまひろちゃんはなんだか可愛い。
「のりかは香取くん一択だもんね」
(!!)
知世の言葉に心臓がどきりと跳ね上がった。