剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?
切ない狼男子
 花火大会から数日。

 知世からラインが来た。


『次の金曜日、遊園地のプール行こうよ!
チケット何枚かもらって安くなるから男の子たちも誘ってみんなで行こ☆』


(プールかぁ、いいなぁ)

 男の子たちも、ということは、香取くんも行くのかな?
 どうしよう、緊張しちゃう!
 去年の水着、着れるかな?太ってないといいけど…

 私はクローゼットを開ける。

 収納ケースをガサガサ漁っていると、机の上でスマホが震えた。
 捜索を中断してそれを手に取る。


「あ…!」

 画面に表示された名前に心臓が跳ねる。

 香取くんからのライン。

 慌ててそれを開く。


『金曜日買い物行くから付き合って。』


 香取くんからのお誘い。

 嬉しいけれど…

(金曜日はプール行く日だ)


『金曜日は知世たちとプールに行くよ?香取くんもお誘い来たでしょ?』

と返信する。

 送信すると同時に既読が付き、すぐさまレスが来た。


『プールなんて行かなくていいから。』


(えっ?)


『そんなこと言わないでみんなで行こう?』

『行かない。』


 香取くん言い出したら聞かないからなぁ…

(一緒に行きたかったけど…)


『じゃあ私はプール行ってくるから、買い物別の日にしようよ?』

 私は仕方なくそう書いて送信ボタンを押す。

 すると、秒で

『無理』

と返ってくる。


(香取くん忙しいのかな?)

 でも無理と言われてもね…

 プールの前か後に買い物とかならどうかな?とかいろいろと考えていると再びスマホが振動した。


『星宮に行って欲しくない。』


(えっ!?)

 どういうこと?
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