王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
「俺、薬屋の場所を確認されました」
!!
聞かされた瞬間、俺は執務室を飛び出していた。
「フレデリック団長! 待って下さい、俺も! 俺も行きます!」
ミハルもまた、感じるところがあったのだろう。
「遅れを取れば置いていくぞ!」
俺の後を追って来たミハルに、振り返って言い捨てた。
「はい!」
焦燥感が、じわじわと内から俺を焼いていく。どうしようもなく、心が急いで仕方なかった。
……俺の、杞憂であればいい。けれど、一刻も早く薬屋に向かわずにはいられなかった。