* Time of princess *
「お嬢様、今日は旦那様と奥様がアメリカから帰って来られます。ですので、夜の外出はお控え下さい。宜しいでしょうか?」


「わかってるわ。高柳ありがとう。」


静かに扉を閉めて自分の部屋に入る。今日は何の予定もない1日。息が詰まるような予定が組み込まれている毎日のルーティーンに正直どうして?としか思わない。


はぁ…自分の部屋だけが息が自由に出来る場所。いつからか、私は藤堂家の人形になったのか?何の不満も感じない時が嘘の様な… 


マインドコントロールされた心に、恐ろしい位に感情の起伏は沼に沈むーーー深い見えない未来ごと。


私には誰かのために心が動く事はないと、この時はそんな事すら 自分の感情はきっと壊れていた…



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