十日月夜のおとぎ話
そう答えるのが精一杯だった。




「ホントに……?」






サクの顔がゆっくりと近づく。


口から漏れる吐息があたしの唇を掠め……


そしてその温もりが重なると同時に……


あたしの唇はゆっくりと開かれる。


サクの熱があたしの中に入り込んでくる。




――なんで?


なんであたしはサクを拒めないの?
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