クールな青山准教授の甘い恋愛マニュアル
薬を飲んで少し落ち着いてきたのかもしれない。
彼女の額に手を当てれば、さっきよりも熱が下がっていてホッとする。
「汗をかいて下がったか」
これで身体はいくらか楽になる。
ベッドサイドの椅子に腰掛け、綾香の寝顔を見守った。



「喉……渇いた」
綾香の声でパッと目を開けた。
いつの間にかうとうとしてしまったらしい。
まだ外は暗い。
ケホケホッと咳き込む彼女を見て、慌ててスポーツドリンクを手にした。
「ほら、これ飲んで」
綾香を抱き起こすと、彼女は俺の手からペットボトルを受け取りゴクゴクと喉を鳴らして飲んだ。
「プリン食べる?」と聞けば、綾香は「うん」と頷く。
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