恋人未満のこじらせ愛
ふとパソコンのモニターを見ると、目の前に置かれたかぼちゃのプリンが写っている。
先程撮影された写真のようだ。

これだけでも十分キレイなのに、フードコーディネートの人はささっとプリンの手直しに入っていく。
筆に水を含ませてプリンにペタペタ塗っていくと─あっという間にみずみずしさが増したプリンへと生まれ変った。

更にカメラマンがライトの手直しをしてシャッターを切る。
閃光が走った後のモニターには、ハイライトの位置がさっきよりも広くなり、よりキラキラと輝くプリンが写っている。

なるほど、これは面白い。


興味津々に、次は準備をしているフードコーディネートの人を観察してみる。
次の撮影はパーティーにもぴったりなサンドイッチだ。

市販のプラ容器から取り出し、お皿に乗せる。
奥側に配置したものは細かく折ったキッチンペーパーなどを下に敷いて、よく見える角度に調整を行う。
更にピンセットを利用して、具の偏りを調整したりパンの汚れを拭いたり……

撮影は長引くとは聞いているが、この様子を見ると納得せざる得ない。
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