恋人未満のこじらせ愛
二人でクスクス笑いながら歩いていると、あっという間に駅前の広場まで来ていた。

「けど菅原さん、どうするんですか?これから」
「うーん、どうしようかなぁ」

ダッシュで駆け込めば、合コンにはちょっとの遅刻ぐらいで参加できなくはない。
それに外出するからと気合いを入れたメイクやファッションがなんだか勿体ない気がしている。

「何か帰るのが勿体ないんだよね」
「だったら俺と飯でも食いませんか?」

意外な言葉でえっ…と驚き石見君を見つめる。

「合コンの穴埋め、というか…。ならないかも知れないですけど。
せっかくなんで行きませんか?俺も帰るの勿体ないと思ってたんです」
少しはにかむ笑顔の石見君。

まぁ合コンに行くよりは、石見君だったら勝手知ったる人だし、ガチガチに緊張する必要はないだろうな。

「そうだね。そうしよっか」
そうにっこり笑って返事をすると、さらに照れた笑いを浮かべる石見君。

「とりあえず駅直結のレストラン街がオススメなんで行きましょうか」

「うん、そうしよっか」

私は携帯を取り出し、六島さんに『ごめんやっぱり行けない』と連絡を入れる。
案の定と言うか、課長から着信が入っていたがこちらは無視することに決めた。
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