恋人未満のこじらせ愛
「お疲れ様でした。それではまた」
私も頭を下げると、石見君は既に後ろを向いて歩いている。
私も後を追うようにそそくさと退散した。

一瞬課長がすごい血相で睨んでいたが、もう一度言う。
巻き込まれるのはゴメンだ。


結局二人で足早に施設を後にし、石見君と駅までの道を歩いていく。

「南條さん……話がめっちゃ長いんですよ………。課長は特に気に入られてるから、巻き込まれると帰れませんよ」
はぁっとため息をつく石見君。

「何か…さっきも思ったけど『口から機関銃発射』って感じの人だね。『デザイナーの皮を被ったおばちゃん』みたいな」

「だははは!確かに!ぴったり!!」
お腹を抱えて笑う石見君。ツボに入ったらしい。

「前にお昼一緒にした時は、もうラーメンが伸びる伸びる」
「……想像つくわぁ」

何と言うか、なりふりかまわずにひたすら喋り続ける南條さんが想像できてしまう。

それに気に入られてるとは課長。不幸な。
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