御曹司は恋の音色にとらわれる
たっぷり5曲弾き終えた時は、
会場から惜しみない拍手が送られてきた。

その拍手に心からの礼をして、ステージを去る。

「お疲れ様」

「お疲れ様です」

にこやかに笑顔で挨拶する。

ステージでの演奏時間は2時間。

音大時代は5時間演奏するのも普通だったので、
心地よい疲労はあるものの、まだ余力がある状態だった。

「さて、帰りますか」

中條さんが燕尾服を脱ごうとする、
すると、マスターがスタッフルームにやってきた。
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