想い花をキミに
傷ついた私の心に、隼太の優しい言葉が奥深くまで染みわたってくるような気がした。
隼太になら私の本当の気持ち、話せるかもしれない。

布団から顔を半分だけのぞかせると、
「私ね、継母がいるの。」と掠れた声で隼太に全てを話した。
あの日雪の中で眠っていた理由も、今回倒れていた訳も全部。
所々恐怖で声が震えることもあったけど、そのたびに隼太が優しく「無理しなくていい。」って言ってくれた。

全て話し終えると、のどが渇き、私は渡されたペットボトルの水を一気に飲み干した。

「辛かったんだな。」

水を飲み終えた私を見ながら、ポツリと隼太がいった。

「ごめんね。こんな話。すごく重かったよね。こんな内容だから今まで誰にも相談できなかったんだ。」

「いや、そんなことない。むしろ一人で耐えてて強いなと思ったよ。」

「強くなんかないよ。だから、その死のうとしちゃったし」

「死ぬのもある意味勇気がいると俺は思うけどな。」

「そうなのかな。」

「そうだろ。」

素直に自分の事を話せたおかげで気持ちが軽くなった気がする。
そして改めて私は周りを見渡すと、

「ところで、ここってどこなの?」

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