親友のｶﾗﾀﾞ

シグレ

夕方、アーケード街にあるﾗｲﾌﾞﾊｳｽ『ｱｹﾞﾊ』の前。
女のこ達が集まり出す。ｲﾝﾃﾞｨｰｽﾞﾊﾞﾝﾄﾞ達のLIVE。

それぞれの仲良し集団で群をなして行動する。だから他のﾊﾞﾝﾄﾞのﾌｧﾝとかあんまり興味がない。

共通する好きなﾊﾞﾝﾄﾞの仲間達と好きな音楽の話で盛り上がる。

そんな中今日初LIVEのﾊﾞﾝﾄﾞがあった。

調度、私の好きなﾊﾞﾝﾄﾞのｷﾞﾀﾘｽﾄの弟のﾊﾞﾝﾄﾞだった。


「今日も気合い入ってるね！アイザ！！」

三つ年上のﾀｶｼﾅが声をかけた。アイザとは私のﾊﾞﾝｷﾞｬﾙﾈｰﾑ。
ｷｬﾊﾞ嬢の源氏名の様なモノ。

私は中学の時からｱｹﾞﾊの常連で、ﾙｷのﾌｧﾝ。
ﾙｷに言われるままﾛﾘｰﾀ服を着ていた。

「ｱｲｻﾞ今日もﾍﾞｲﾋﾞｰのお洋服でかわゅぃよ☆」

ﾌｧﾝの中で一番年下で古株の私は古株のお姉様達に可愛がられてた。

下らない会話しかしないウチらはお互いの本名すら知らない。

団結はするものの‥薄っぺらな関係‥

でも

そぉ。

ｼｸﾞﾚ…

うちらはこんな下らない日常の中に出会った。