親友のカラダ
アゲハはオープンし、通り慣れた階段を降りて薄暗いフロアの壁際に皆で座り込む。


煙草に火を着けたときルナが言った。


「今日雪乃の弟クンのバンドもでるよね?」


皆顔を見合わせにやっと笑って荷物を置き最前列に行った。


最前はうちらである程度埋まった。皆好きなバンドのメンバーの弟だから期待しているみたいだった。


まだ開演まで時間があった為、アタシはステージの柵によりかかり、電波の悪いケータイと睨めっこしていた。


何でかって言うと、ルキからメールがくるから。


アタシとルキはアタシが中学二年の時から周りには

“秘密の関係”

になっていた。…彼女…なんて自惚れた事は一度もない…。


電波が悪く少しイライラしていたその時、見慣れない三人の顔が目の前にあった
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