社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
「あの子は、男女関係には疎いですが、仕事は
できる子です。
現在、うちの子会社で、代表を務めております。
その会社からの投資です。
受け取っていただけますか?」

「はい。ありがとうございます。
必ず、何倍にもして、配当をお返しします。」

私たちは、並んで頭を下げた。



そのあとすぐに、新規契約も取れ始め、会社は持ち直した。

満井社長のお嬢様からの投資が明らかになった事により、周りが勝手に満井社長が後ろに付いたと判断したため、信用が一気に上がった事が大きな要因の1つだと思われる。



半年後、修努の会社は、株式公開した。

かねてよりの準備が、不渡り騒動で頓挫しそうになったものの、無事乗り越えられた事により、予定通りの日程での公開となった。

ベンチャー企業向けの株式市場での上場により、1年後には、株価が2倍になった。

これで、満井浩子さんへの恩返しになったのではないかと思う。
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