社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
「修努、離して、シャワー、浴びてくるから。」

俺は、のどかの声で目覚めた。

「ん? シャワー?」

俺は抱きしめたのどかの体を撫でた。

すべすべして気持ちいい。

「あれ? のどか? なんで裸?」

「修ちゃん、覚えてないんだ?」

「え? 修ちゃん!?」

修努じゃなくて?

時間が戻った?

「ふふっ
修努、ダメだなぁ。
ここで愛の告白だよ?」

のどかに言われて、俺はようやく気がついた。

そうか。

あの夜の再現!!

でも、あの朝の事は、酔いと焦りで、あんまり覚えてない。

「くくっ
そうか。

俺、昨日は酔ってたかもしれないけど、
のどかの事は、真剣に愛してる。
一生、大切にする。
だから、結婚しような。」

「はい。」

にっこりと微笑むのどかがかわいくて、俺はまた朝からのどかをかわいがってしまった。


1時間後、慌てて、身支度を整え、今日も仲良く出勤する。




のどか、愛してる。

そんな言葉じゃ、
何度言っても足りないくらい、

のどか、愛してる。





─── 修努の恋 Fin. ───
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