社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
修ちゃんは、アジフライを食べ終えると、

「ごちそうさま。」

と言って、私がコーヒーを入れている間に、食器を洗ってくれた。

2人で食後のコーヒーを飲みながら、まったりと過ごす。

「そういや、のどかの好みのタイプって、
どんなの?」

修ちゃんが聞いた。

「え? なんで?」

「さっき、好きになった人としか付き合わない
って言ってたじゃん。
どんな人を好きになるのかなぁと思って。」

「うーん、特にないなぁ。
ルックスもあんまり気にしないし…
強いて言えば、優しい人?
すぐに怒る人とか、店員さんに偉そうな態度を
取る人とかは、苦手かな。
修ちゃんは?」

「俺? 俺は…
守ってやりたくなる子かな?」

「へぇ〜。
でも、修ちゃんに守ってもらえる子は幸せ
だろうね。」

「そう思う?」

「うん。
私も1年生の時、修ちゃんに守られて登校
してたわけじゃない?
幸せだったもん。」
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