大人になった私から子供の頃の私へ
そう言って教室を後にした私が向かった先は屋上。
見上げた空は私の心とは裏腹にとても綺麗に晴れていた。雲ひとつない綺麗な青空だった。子供ながら涙した、そして、思った。

友達なんていらない。1人で構わない。
人なんて信用しない。担任の先生だって見て見ぬ振りだったくせに他の先生の前ではいい顔をしてた。友達だった5人だってそう。

ぼーっと空を見上げているとドアが開く音がした。

そこに居たのは、5人のうちの1人だった。

「伊咲…ごめんね…。あのね…」

追いかけてきたその子が言った言葉。
その5人の中の1人の子が好きな人に告白をした。その男の子が好きな人がいるからと言って振った。諦められなかった子がその好きな人は誰か聞いた。伊咲と答えた。
振られた怒りの矛先が私に向いた。
逆らえなかった。逆らったら私がいじめられると思って…って内容だった。
何ともあほらしかった。
私が何かしたわけじゃないじゃんそれ…


肩に手を置き一言。
「怒っていないから謝らないで?仕方ないじゃない。人間って誰でも自分が可愛いもの。」

それを言った瞬間パァっと明るい笑顔を見せた彼女。

「でもね?私もあなたも偽善者。こうなったから言っただけでしょ?謝らなくていいから金輪際私に関わらないで」

そう言うと彼女の顔は一気に曇り泣いていた。
私だって偽善者。私だって人間。これ以上傷つきたくない自分の保護。

そのまま屋上を後にして、教室に戻り荷物を持って家に帰った。

共働きの両親。祖父母は出かけているし、2人いる弟は年が離れているのでまだ幼稚園。

だから小学生の私が学校に行っているふりをして家に帰っても誰もいないから卒業までの一ヶ月サボっていても気づかれることないまま卒業を迎え中学生になった。
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