決して結ばれることのない、赤い糸
最後に会いたくて
――隼人がいないまま、わたしたちは中学2年生になった。


今日は、始業式。

久しぶりに、制服に袖を通す。


遅咲きの桜はようやく満開を迎え、通学路の桜並木を通ると、ヒラヒラと桜の花びらが舞っていた。


新入生だろうか…。

真新しい制服に、ピカピカのローファーを履いた壱葉中学の生徒の姿が見える。


そして、ドキドキのクラス分け。


今年はだれといっしょかな。

そう思っていると――。


「かりーん!!2年でも同じクラスだよ!またよろしくねっ♪」


貼り出されたクラス分けの紙を見る前に、校門でわたしを見つけた優奈が飛びついてきた。


「…えっ。そ…そうなの?」

「うん!…ああ、あとカズもねっ」


優奈に促されるまま、2年3組の紙に目を移す。

1年のときと同じで、今回も3組だ。
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