決して結ばれることのない、赤い糸
「かりん、このあと時間ある?」


突然、カズがそんなことを言い出した。


「えっ…うん。べつに家に帰るだけだったから」

「それじゃあ、ちょっとオレに付き合って」


カズはそう言うと、わたしの腕を引いた。


「…えっ、カズ!?もうバスくるよ…!?」

「バスには乗らねぇ。ちょっと歩きたいから」

「そ…そうなの?」


わたしは、カズの顔を見上げる。


「じゃあな、隼人。また学校で」


カズは隼人に向かって手を挙げると、わたしを連れて歩き出した。



あのままバス停で待っていたら、今頃はバスに揺られているはずだけど、わたしはカズといっしょに河川敷の道を歩いていた。


「カズ、どこまで行くの?」


どこか寄り道するのかと思ったけど、そんな素振りは一切なく、ただ道をまっすぐに歩いているだけ。
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