別のお話。

「昼間も素敵だね」

自転車を止めて周りを見渡してからシヅキが小さく呟いた。

「俺にはよく分からないけどな」

「この雰囲気好きなんだ」

「うん」

「春人?元気ない?」

「そんなことないよ」

「ねえ春人?隠し事は終わりにしよう。私もちゃんと話す」

「別に隠し事はないよ」

俺の返事にシヅキは困ったように微笑む。
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