別のお話。
街灯の明かりを俺はどうしても星のようだとは思えなかったけど、そうだな。
ちらちらと揺れるこの明かりなら星に見えなくもないかもしれない。
五人分の手拍子に合わせて父さんと母さん、海と空が誕生日の歌を歌ってくれた。
歌の最後でろうそくを吹き消して、それからまた電気がつけられる。
「じゃあ切りましょうか」
「待って」
ソファーの上に置いたままにしていた鞄からスマホを取り出して、俺は初めて誕生日のケーキを写真に収めた。
「あら何?写真?」
「ああ、なんだか残しておきたくて」