爽やかくんの為せるワザ



「文化祭の時も、家に行ってた時も……なんとなくそんな感じがしたんだよね」


「……ち、違うと思うけど」


「珠姫ちゃんは感じない?佐賀くんに好かれてるなーって」




……ど、どうだろう。


確かに、仲良くなってきてるとは感じる。


でもそれは、友達としてだから。




「分かんないかも……」


「そっか。俺の勘違いだったらごめんね」


「ううんっ」




……佐賀くんにはもっと美人で大人しい子が似合うと思うんだ。


佐賀くんの好きなタイプ知らないけど。


今度聞いてみよう。




「……ねぇ、珠姫ちゃん」




今度はしっかり私の目を見て話す藍くん。

寄り掛かっていた柵から手を離し、体ごと私に向き合う。



その雰囲気に、なぜかドキッとしてしまう。




「真剣な話、してもいい?」


「……は、はい」


「俺、最近ずっと……珠姫ちゃんと仲良くなれて良かったなぁって感じるんだ」




爽やかな笑顔がキラキラして見える。

羨ましいくらいの白い綺麗な歯。


……全部が素敵。




「出会い方は普通じゃなかったけどね」


「あはは……確かに」


「でもあの日から多分……珠姫ちゃんのこと気になってたと思うんだよね」




……へ?


目の前の藍くんは、きょとんとする私を見てにこっと笑った。





「俺、珠姫ちゃんが好きだよ」





真っ直ぐで、とても熱い視線が向けられる。





……………………え。



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