待ち合わせは5分以内に
普段はつんつんしていて人に甘える事なんて絶対しない唯華も洸輝くんの前でだけはものすごく幸せそうに笑っている。

それを見つめる洸輝くんの眼差しも柔らかくて、想いあってるのが分かる。そんな唯華と洸輝くんは私の理想のカップルだ。

だからこそ、彼女が他の男の人に声をかけるなんて事はありえない。

今までずっと黙ったままだった唯華が盛大なため息をついた。

「あのさぁ、さっきから聞いてれば好き勝手な事ばっか言ってくれてるけど私、彼氏いるから。おたくの元カレがどんな人かは知らないけど、間違いなく洸輝の方がいい男だから。てか、別れたのもあんたに問題があったからなんじゃないの?」

…確かに洸輝くんの方がステキな人だとは思うし、唯華が原因じゃない事は分かってるけどさ、そんなにはっきり言わなくても、、、

「そんな風になまはげみたいな顔して彼氏さんを責めたんじゃないの?」

「ぶっ…」

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