限定なひと

「んっ」
 真新しいベッドは、やっぱりスプリングが少し効きすぎているように感じる。
「や、ぁ」
 彼女の形にならない言葉の欠片と、俺の激しい息づかいだけが、暗がりの寝室に降り積もっていく。
 いつもは二人とも素肌を晒して貪りあうけど、今日は別。
 ベッドの上に仰向けになった彼女の太腿には、二四本の車ひだスカートが纏わりついていて、すごくいやらしい。紺のセーラーカラーの上着の裾から手を入れると、それだけで何かすごく悪い事をしている気分になって頭がクラクラした。中身は良く知っているのに、側がちがうだけで、こんなに変わるものなんだろうか。それとも、やっぱり俺が変なんだろうか。
「んっ、ぅんっ」
 胸の先端を親指と中指で摘んで人差し指で細かく引っ掻くように嬲ると、彼女の躰がベッドの上で跳ね上がる。すっかり固く凝った先が、制服の布をくいと押し上げた。布越しに歯を立てると、堪えるような細い呻きが聞こえた。
「ごめん。もう、限界」
 スカートをばさっとまくり上げ、太腿から下着に指を這わせると、既にそこはじっとりと湿っている。
 布の上から、少し前の辺りを指で押すと、華奢な躰がまた跳ね上がる。更にそこを、指先で引っ掻くと、やめて止めてと彼女がか細く叫んだ。でも、やめてなんかやらない。
「……アイツは」
 耳元で息を飲む音がした。
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