クールな御曹司の本性は、溺甘オオカミでした
オフィスに戻ると定時は過ぎていた。残りの仕事を片付けていたら、携帯に野々花から連絡が入った。
『まだ会社?近くまできてるんだけど』
連絡は取り合っているけれど、野々花と直接会うのは旦那さんが倒れた時以来だ。急なのは珍しいけれど、食事でも誘ってくれるのだろうか。それなら、嬉しい。
仕事をまとめ退勤し、職場を出ると、地下鉄の階段近くで野々花が待っていた。
「歩くんとごはん食べるからこのへん来たんだ」
「なんだ、夕飯の誘いじゃなくて残念」
「へへ、ごめんね。これ、あげる」
野々花は私の手にビニール袋を押し付けてくる。
なんだろう、やけに重い。二重になった中身を見るとごろごろと土付きのじゃがいもが入っている。
「実家からきたの。このまえの御礼ね。これで千石くんにコロッケでも作ってあげなさいよ」
どうやら、この重たいプレゼントが呼び出しの理由だったようだ。嬉しいけれど、野々花は誤解したままのようだ。
「ありがとう。でも、私と千石くんは本当に上司と部下だから」
「またまた、そんなこと言って。実はちょっと前からいい人がいることは勘付いてたんだから。真純のクソ元カレの情報でね!」
クソ元カレ……大翔のことではあるけれど、もしかして昼休みに追っ払った件?
『まだ会社?近くまできてるんだけど』
連絡は取り合っているけれど、野々花と直接会うのは旦那さんが倒れた時以来だ。急なのは珍しいけれど、食事でも誘ってくれるのだろうか。それなら、嬉しい。
仕事をまとめ退勤し、職場を出ると、地下鉄の階段近くで野々花が待っていた。
「歩くんとごはん食べるからこのへん来たんだ」
「なんだ、夕飯の誘いじゃなくて残念」
「へへ、ごめんね。これ、あげる」
野々花は私の手にビニール袋を押し付けてくる。
なんだろう、やけに重い。二重になった中身を見るとごろごろと土付きのじゃがいもが入っている。
「実家からきたの。このまえの御礼ね。これで千石くんにコロッケでも作ってあげなさいよ」
どうやら、この重たいプレゼントが呼び出しの理由だったようだ。嬉しいけれど、野々花は誤解したままのようだ。
「ありがとう。でも、私と千石くんは本当に上司と部下だから」
「またまた、そんなこと言って。実はちょっと前からいい人がいることは勘付いてたんだから。真純のクソ元カレの情報でね!」
クソ元カレ……大翔のことではあるけれど、もしかして昼休みに追っ払った件?