クールな御曹司の本性は、溺甘オオカミでした
エントランスを抜け、オフィスビルの真横の植え込み前で大翔を見つけた。
「久しぶり」
スーツ姿の大翔は若干遠慮がちに微笑んだ。がっしりした体躯、精悍な笑顔、変わらない大翔だ。
「何か用?」
「立ち話もなんだし、そのへんで昼でも食べないか?」
いやだ。立ち話で済ませたい。
でも、元カレと昼時に会社の真横で会ってるのを誰かに見られるのもすごく嫌。
「この辺、お昼時はどこも混んでるから」
言い訳しつつ、それとなく会社の近くの公園に移動する。さらには木陰に隠れるように立ち、これで誰からも見咎められないと嘆息する。あとはさっさと要件を聞き出して、オフィスに戻るだけ。
「どうしたの?何か用事?」
あらためて聞くと、大翔は何気ない口調で言う。
「真純と別れたの急だったからさ、俺の家にまだ真純の私物があるんだ」
「ああ」
なんのことかと思えば、私物の交換についてね。
言われてみれば、大翔の家に私の部屋着とマグカップ、歯ブラシなんかはある。でも、大翔の部屋用に買い揃えたところもあるので、無くても支障はない。むしろ、思い出のあるものを手元に置きたくない。
「捨てちゃっていいよ。……あ、そっか、大翔の服もうちにあるのね」
「そうなんだ。真純の物、今度の休みに届けるからさ、その時に交換しないか?」
大翔の私物は替えのシャツに部屋着、スニーカーが一足。ダンボールにまとめてあるはず。
あまりケチな人じゃなかったから、私同様「捨てていい」と言うとなんとなく思ってた。捨ててなかったのは、正直忘れてたからってのが大きい。
「久しぶり」
スーツ姿の大翔は若干遠慮がちに微笑んだ。がっしりした体躯、精悍な笑顔、変わらない大翔だ。
「何か用?」
「立ち話もなんだし、そのへんで昼でも食べないか?」
いやだ。立ち話で済ませたい。
でも、元カレと昼時に会社の真横で会ってるのを誰かに見られるのもすごく嫌。
「この辺、お昼時はどこも混んでるから」
言い訳しつつ、それとなく会社の近くの公園に移動する。さらには木陰に隠れるように立ち、これで誰からも見咎められないと嘆息する。あとはさっさと要件を聞き出して、オフィスに戻るだけ。
「どうしたの?何か用事?」
あらためて聞くと、大翔は何気ない口調で言う。
「真純と別れたの急だったからさ、俺の家にまだ真純の私物があるんだ」
「ああ」
なんのことかと思えば、私物の交換についてね。
言われてみれば、大翔の家に私の部屋着とマグカップ、歯ブラシなんかはある。でも、大翔の部屋用に買い揃えたところもあるので、無くても支障はない。むしろ、思い出のあるものを手元に置きたくない。
「捨てちゃっていいよ。……あ、そっか、大翔の服もうちにあるのね」
「そうなんだ。真純の物、今度の休みに届けるからさ、その時に交換しないか?」
大翔の私物は替えのシャツに部屋着、スニーカーが一足。ダンボールにまとめてあるはず。
あまりケチな人じゃなかったから、私同様「捨てていい」と言うとなんとなく思ってた。捨ててなかったのは、正直忘れてたからってのが大きい。