クールな御曹司の本性は、溺甘オオカミでした
「聡明さとやんちゃさ、すんなり伸びた手足、まだ柔らかそうな髪……あの年頃の男の子って神様が作り出した神秘だと思うんですよ」
「ショタコンだわ」
「立派なショタですね」

確かに涼次郎くんは可愛い。
私にも懐っこく挨拶してくれるし、声変わり前の声で『阿木さん』なんて呼ばれたら私だってキュンとする。
でも、山根さんみたいな視点で見てないなぁ。

「ショタコンじゃないです。だって私と涼次郎くん、9つしか離れてないんですよ?5、6年後期待できるじゃないですか」

半分以上、ミーハー精神なんだろうけれど、力説する山根さん。ハート強いわ。

私なんか4つ離れてるだけで日和ってるのに……って待て待て、今誰を思い浮かべた?
しっかりしろ、阿木真純!

山根さんがからんと空き缶をゴミ箱に捨て、お腹を押さえた。

「真純先輩、私トイレ!一気飲みしたら、行きたくなっちゃいました!」
「もう、そこまで言うことないでしょ。ほら、行くよ」
「持田先輩も行きたくなったんですねー!」

山根さんと持田さんが連れ立ってお手洗いへ。
すると、廊下の反対側から不意に顔を出したのは千石孝太郎だった。

うわ!今日は一日忙しさに紛れて避けてたのに!

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