クールな御曹司の本性は、溺甘オオカミでした
「真純さん、ここでしたか」
千石くんは落ち着いた声音で言う。
いや、絶対知ってて追いかけてきたよね!私たちがコーヒー飲みに行くって聞いてたもんね!
って、自意識過剰かな。
実はそんなに気にしてなかったりして?本当に偶然だったりして?もしくは、仕事の話だったりして?
「弟がすみません。うるさくしまして」
頭を下げる千石くんに私は首を振る。
「涼次郎くん本人も言ってたけど、千石くんより社歴長いよ。みんな可愛いとしか思ってないから気にする必要ないわ」
笑ってみせると、千石くんもやや頰を緩めた。
「それなら、よかった。真純さんをご不快にさせたくなかったので。……定時後ですが、職場なので手短にします。食事、いつにしますか?」
私は手の中のミルクセーキの空き缶を落っことした。カランカラーンと軽い音が廊下に響く。
油断した。
この流れでいきなり聞かれると思わなかった。
やっぱりその話?
上司と食事なんて、本気なの?御曹司殿。
「あのね、千石くん、あの時はああ言ったけど」
「なかったことにはできませんからね、約束」
真顔で食い気味に言われ、返す言葉を一瞬失う。
落ち着いて、私。
ミルクセーキの缶を拾い、空き缶用のゴミ箱に入れる。
「色々考えたんだけど、あなたとふたりで出かけるのはやはり問題があると思う。あなたの会社での立場も、一応上司である私の立場も」
千石くんは落ち着いた声音で言う。
いや、絶対知ってて追いかけてきたよね!私たちがコーヒー飲みに行くって聞いてたもんね!
って、自意識過剰かな。
実はそんなに気にしてなかったりして?本当に偶然だったりして?もしくは、仕事の話だったりして?
「弟がすみません。うるさくしまして」
頭を下げる千石くんに私は首を振る。
「涼次郎くん本人も言ってたけど、千石くんより社歴長いよ。みんな可愛いとしか思ってないから気にする必要ないわ」
笑ってみせると、千石くんもやや頰を緩めた。
「それなら、よかった。真純さんをご不快にさせたくなかったので。……定時後ですが、職場なので手短にします。食事、いつにしますか?」
私は手の中のミルクセーキの空き缶を落っことした。カランカラーンと軽い音が廊下に響く。
油断した。
この流れでいきなり聞かれると思わなかった。
やっぱりその話?
上司と食事なんて、本気なの?御曹司殿。
「あのね、千石くん、あの時はああ言ったけど」
「なかったことにはできませんからね、約束」
真顔で食い気味に言われ、返す言葉を一瞬失う。
落ち着いて、私。
ミルクセーキの缶を拾い、空き缶用のゴミ箱に入れる。
「色々考えたんだけど、あなたとふたりで出かけるのはやはり問題があると思う。あなたの会社での立場も、一応上司である私の立場も」