クールな御曹司の本性は、溺甘オオカミでした
泉谷さんと星さんが、横手さんの両脇をがっちり押さえた。そのまま引きずるように総務のオフィスを出て行く。
「失礼しました。最近、横手は仕事量が多く、ストレスが溜まっていたようです。朝のお時間、お騒がせして申し訳ありません」
須藤課長が野口課長に向かって頭を下げる。その場にいた一番の年長者がうちの野口課長だったのだ。
「いえいえ、とんでもない」
野口課長は明らかな異常事態を止めることもできず、あわあわ見守っていたわけなんだけどね。頼むよ、ほんと。課長~。
「秘書課は忙しいですからね。それにまだ新人さんです」
大目に見てやりましょう。そんな回答に須藤課長は頷き、私たちに軽く頭を下げオフィスを後にした。
しんとしたオフィスは、まだ妙な空気だった。それでもその場に居合わせた面子は、増えていく事情を知らない面々と共に始業の準備を始めるのだった。
「千石くん……あのあと本人になんて言ったの?」
デスクについた私は、正面を見つめ呆然と尋ねた。抜けた魂が戻ってこない。
「真純さんを逆恨みして手出しするな、と」
「最強に逆効果……」
「でしたね。失策でした。申し訳ありません」
あっさり答える千石くんに私はため息をつき、よろよろとデスクに歩み寄った。
この事件、絶対今日中に本社内に知れ渡ってると思う。
総務二課のお局予備軍と秘書課の新人が男を取り合って喧嘩になったってね!!
「失礼しました。最近、横手は仕事量が多く、ストレスが溜まっていたようです。朝のお時間、お騒がせして申し訳ありません」
須藤課長が野口課長に向かって頭を下げる。その場にいた一番の年長者がうちの野口課長だったのだ。
「いえいえ、とんでもない」
野口課長は明らかな異常事態を止めることもできず、あわあわ見守っていたわけなんだけどね。頼むよ、ほんと。課長~。
「秘書課は忙しいですからね。それにまだ新人さんです」
大目に見てやりましょう。そんな回答に須藤課長は頷き、私たちに軽く頭を下げオフィスを後にした。
しんとしたオフィスは、まだ妙な空気だった。それでもその場に居合わせた面子は、増えていく事情を知らない面々と共に始業の準備を始めるのだった。
「千石くん……あのあと本人になんて言ったの?」
デスクについた私は、正面を見つめ呆然と尋ねた。抜けた魂が戻ってこない。
「真純さんを逆恨みして手出しするな、と」
「最強に逆効果……」
「でしたね。失策でした。申し訳ありません」
あっさり答える千石くんに私はため息をつき、よろよろとデスクに歩み寄った。
この事件、絶対今日中に本社内に知れ渡ってると思う。
総務二課のお局予備軍と秘書課の新人が男を取り合って喧嘩になったってね!!