キミへの想いは、この声で。

「茜がいるんだし!絶対に楽しくなるよ!」


真横でとびきりスマイルを見せる彼女。


その言葉にほんの少しだけ泣きそうになってしまった。


「ま、それには同意するけど。

……で、お前はさっきから俺の目を盗んでなにしてんの?」


眉をひそめ、目を細めた彼が、今度は颯太くんのほうに身体を向けて問いかける。


颯太くんはさっきから、徳原くんの手提げ袋をゴソゴソと漁っている。


一体どうしたというのだろう。


「え、な、なんのこと?」


問いかけられた颯太くんは、明らかに動揺している。


「俺にバレてないとでも思っ……」


「ハッピーバースデー!!直樹!」


徳原くんの言葉を遮った彼は、その声と同時に机の上にちいさめの箱をコトンと置いた。


「え、なにこれ……」


いきなりの出来事に状況を把握できていない徳原くん。

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