チャラめ男子と鈍感女子


「凄く面白かったですよね? こう、小説の雰囲気を再現出来ていて…」



映画を見終わった俺達は、昼飯を食べようとショッピングモールの中にあるファミレスに入った。


興奮が醒めない様子のエミリーは食事をしながらも延々と映画の感想を語っている。



「ただ一つ問題が…」


「問題?」


「はい。映画では…文字の羅列がないんです!」



ガックリと肩を落とすエミリーに苦笑する。


どこまで本…つーか文字が好きなんだよ!



その後も、しばらくエミリーの感想を続けて聞きながら食事を終えたのだった。



「じゃあ次に行こっか!」


「次…?他に行くところってありましたっけ?」



頭にハテナを浮かべるエミリーを引き連れて、次の場所へと向かった。


せっかくのデートなのに映画と食事だけなんて短すぎるし…


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