傷だらけの君は
そういったことに疎いあたしでも思ってしまうほど、土方さんは顔が整っていた。
たしかこの前、土方さんへの恋文が山のように届いてるって隊士が言ってたけど、それも頷ける。
「朝餉、間に合わなくなるぞ」
先に目を逸らしたのは、土方さんだった。
そうだ。今日からは一人でやるんだから、急がなくちゃ。
「それでは失礼します。あ、お大事に」
「何回言うんだよ」
土方さんがふっと笑った。
笑ってくれた。
素の笑顔を見たのは、初めてだった。