【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
小さく呟いて、私はギュと唇を噛むと部長を睨みつけた。
消化しきれなかった思いは、おもいきり爆発するという最悪な形で私に現れた。
「出て行ってよ!顔も見たくない!もう嫌!なんで私を振り回すのよ!!」
そう言って、ドンドンと胸を叩く私の手が、ギュッと部長の手に抑えられて、ジッと顔を覗き込まれた。
「なんで急にそんな事を言う?」
最後は部長は怒りなのか、悲しみなのかわからないほど険しい表情になり、私を見据えた。
「また、5年前みたいに何も言わずに俺の前からいなくなるのか?」
その言葉にドクンと音を立てた。
「なによ……自分だって……自分だって同じじゃない」
私の言葉に、部長の腕の力が少し緩んだ。