【2025.番外編&全編再掲載】甘い罠に溺れたら
「俺の計画通りに一つもいかなかったから、これだけはやり直させて」
私にブランケットをグルグルに巻き付け、優悟君は私の目の前に立つと私の左手を取った。

「羽田沙耶さん」

「はい」
あの時もこう呼ばれたのを思い出す。
『羽田沙耶さん、好きです。付き合ってください』
少し照れたような表情、でもその真剣な瞳にドキドキしたのを思い出す。

「羽田沙耶さん、愛してます。俺と結婚してください」
あの時の同じ場所、同じ表情で言われたその言葉に、私はあの頃みたいに照れるのではなく、嬉しくて涙が落ちる。

「はい。よろしくおねがいします」
そんな私の涙を両手で優しく拭うと、優悟君はあの時と同じように優しいキスをくれる。

「長かった……。でもここからもっと長い時間沙耶と一緒にいられるな」
そう言って二人で笑いあう。

ここからもいろいろな事があると思う。
でも、二人でお互いを信じていきたい。降ってきそうな星空に私は誓う。

これからもずっと甘い罠に溺れ続けたい。

これからの人生をあなたと一緒に……。

end




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