みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
ぜってーあの戦いのせいだろ・・・・・・

あーあ、目立ちすぎた・・・・・・

仕方ないので、彼らの熱が冷めるまでここにいるしかない・・・・・・そう、思った時

「おい、いくぞ」

「は?」

突然、右腕をぐいっと寄せられ、誰かの胸の中にすぽっと収まった

驚いて顔を見るために見上げてみると────

「れ、れれれれれれ零っっ??!!」

「なに噛んでんだ。さっさと行くぞ」

驚いているあたしに構わず、零はそのままあたしの手を引いて人混みの中を進む

「ちょ、ちょっと待って」

慌てたように、リーナがすっと翔んであたしの肩に飛び乗った

突然引き寄せられたから、リーナはついてこれなかったらしい

零の精霊2人も、リーナに気づくと、なぜかリーナの胸に飛び込んだ

「え?」

「「ふえぇぇん・・・・・・」」

涙うるうるの瞳を向けられ、リーナも困り果てているようだ

肩に精霊3人を乗せたまま、あたしは零と共に人混みを脱出し、千聖たちと即座に合流

そしてそのまま、千聖たちが寮母さんから聞いていた部屋まで走った




「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」

「お疲れ様ー」

「だな・・・・・・有名人は辛いな」

「入学初日で一気に有名人になったね、美愛」

「なりたくてなったわけじゃねーよ・・・・・・」

部屋までに繋がる階段を駆け上り、あたしたちは廊下に座り込む

2階なので、階段を通して1階の音が聞こえる

まだザワザワと騒がしく、中には「あーあ」みたいな、気落ちした声も聞こえた
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