みんなに繋ぐ、全ての想いをここに
「早くしねぇと、作ったのが冷めるだろ・・・・・・」

「はっ・・・・・・美愛の手作り料理!」

「・・・・・・せっかく作ってやんたんだから、残さず食べろよ」

後ろめたいが、ここで本当のことは言えないので嘘をついた

仕方ねぇだろ・・・・・・ここで精霊女王を彷彿とさせる行為はしたくない

「千聖ー、起きたー?」

「・・・・・・なあ春、こいつ寝起き弱いのか?」

寝間着に着替えて、髪を緩く後ろで結った姿の春がリビングに出てきたので聞いてみた

「いいや?割と早起きだけど」

パタパタと手で顔を扇ぎながら、春はあたしの問いに答えた

へぇ・・・・・・そんなもん?

あたしが揺すっても、起きないんだぞ?魔法を使ってようやく起きたし

寝起きに弱いだけか

「千聖も起きたことだし、食べましょうか」

準備を終えたらしいリーナが言う

「そうだな、食べるか」

「美愛の手作り料理!」

春が1人で興奮している

(春・・・・・・お前千聖に似てるな)

(春・・・・・・あなた千聖に似てるわね)

あたしとリーナの心が通じあった瞬間だった



「美味しい・・・・・・!」

「え、待って美味しすぎ」

「美味しいわね」

「そうか・・・・・・そりゃどうも」

実際はリーナが作ったものだが、一応礼だけ言って、あたしもスプーンを口に運んだ

ただいま食事タイム

今日はバタバタしてた、ということもあり、品数が少ないのは二人とも許容範囲だったようだ
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