MちゃんとS上司の恋模様




「お前が無事だったならいいんだ。……気分は、もういいのか?」
「はい、もう大丈夫です。お水もさっきたくさん飲んだし」

 まだ少し酔いがあるように感じるが、先ほどまでと比べればかなり落ち着いてきている。
 この調子なら家に帰ることができそうだ。

 ホッとしていると、どうしてか須賀主任はジリジリと私に近づいて来て、耳元で囁く。
 その声が聞いたことがないほど艶っぽくて、身体がブルルッと震えた。

「じゃあ……いいよな」
「は?」

 何がいいというのか。訳が分からず目を見開いていると、気が付けば須賀主任にベッドへと押し倒されていた。

 今、私の視界には間接照明の光だけで薄暗い室内と、須賀主任の顔が映る。
 いや、おかしい。なんでこんな展開になっているのか。意味がわからない。

 それも私を押し倒しているのは、あの鬼軍曹だ。

 私のことを目の敵にし、暴君さながらに仕事を回してくる上司である。
 そんな間柄の私たちには、到底あり得ないシチュエーションだ。

 訳が分からず目をパチパチと瞬かせる私を、須賀主任は鋭い視線で見つめてくる。


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