不器用な彼女
車の中、へそ曲がり姫の機嫌が直って社長もご機嫌な様子。

「この前は…ゴメン。
凄く…したかったのに疲れてて。。。」


「そんな事、怒ってませんよ? 社長が忙しいのも、仕事に手を抜かないのも、分かってますから」


恥ずかしいけど、“したかった”と言われて嬉しい。


「じゃあ無視すんじゃねーよなー。俺、嫌いなんだわ無視とかさ、それやめれ? 俺、女心とか読めねーんだわ。
言ってもらわなきゃ分からないし、反省も改善も出来ないだろ?」

いつも偉そうなのに、そればっかりじゃなくて詩織の話も一美の話も、現場のアレコレだって実はちゃんと聞いてくれて解決してくれる。口は悪いけど頼れる男なのだ。

「ごめんなさい」と詩織も素直に謝った。



「てか、セックス…出来なくて怒ってたんじゃねーのか?」


「セッ…////…違いますよっ」




< 106 / 203 >

この作品をシェア

pagetop