不器用な彼女
尚美はテーブルの脇にクッションを抱えて座る。

「良かったね詩織❤︎ 」

「ちょっと!黙ってよ!!!」

「照れない、照れない!」

真っ青な詩織。
キョトンとしている社長。
ウキウキな尚美。

「詩織から椎名さんの事色々聞いていて…心配してたんですけど、やっと思いが通じたみたいで…私本当に嬉しいんです!
詩織は彼氏なんてずっといなかったし、男慣れしてないし、誰かを好きになるなん……フガッ!」

これ以上喋らせてはならないと詩織は手のひらで尚美の口を塞いだ。

「詩織、痛いよぅ!」

尚美が詩織の手を払う。ちょっと痛くしてしまったようだ。


社長と詩織の様子を見て、詩織の涙の跡に気付いて尚美は困惑している様子。

「え?何?どうしたの?えっ?詩織泣いてたの?」

「…」

「山城さん、櫻井と予定があったみたいですけど…申し訳ないんですが…今日はお引き取り願えますか?」

丁寧に、でも圧力をかけるように社長がその場を終わらせた。






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