2570 ー男子高校生とOLー
想定外にも、私たちは見つめ合うような体制になってしまった


いや

もし本当にわたしのことが好きなら、五月くんにとっては狙い通り......なのか?




顔が綺麗だな



でも



何か起こる前に

離れなきゃな



そんなことを考える


カーテンの閉じた薄暗い部屋で、先に口を開いたのは五月くんの方だった



「あんな状態だったけど、水着見れて嬉しかったです」


「何を言って......」


「めちゃくちゃ可愛くて、綺麗だったし」


「やめて......」


甘い言葉に耐えかねて絞り出す声はか細く、これ以上どうか言わないでと左手で制する




だってこの子に堕ちたら終わりだ



でも、なぜ私も今ここで

『あり得ない』『無理』って言えないの?



情けない



わたしはこんな情けない大人だから

だから五月くん

どうか、この距離を保っていて

そう思うのに




「早苗さん」



そんなことお構いなしだ

背中にそっと手が触れた
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