2570 ー男子高校生とOLー
思わず気が抜けて、盛大な溜息を吐く


まわりの男子たちに内容がバレない様に、ところどころを濁しながら女同士の会話が始まった




「私(は恋敵)ではないじゃない。アレ(早苗)だけじゃない」

「仲間じゃん」

「え?いやいやいや、(仲間なら)止めるわよ。(高校生に手を出したら社会的に)抹殺されかねないもの」

「でも!じゃあもっとできること、(大人として)やることあるだろ」




五月を拒否しろよ

気ぃ持たせてんじゃねーよ





「......まぁ、一理あるよね」


ここで初めて肯定すると、リクちゃんは自嘲気味にふっと笑った




「あんなん(五月)見たことない」

「......」

「最初(入学)からずっと(好きだった)......なのに......(全部)無駄だったってこと?」




そっか



リクちゃんは早苗ちゃんにも、そして彼女に対して特別な五月くんにも苛立ってるんだ




「あれ(五月)異常だよね。(今までは女子生徒たちと普通に)戦ってたのにさ、全然敵わない敵がいた、みたいな。ズルいじゃんそんなん」
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