きみと、もう一度。
平日の昼間。
元々あまり使用者は多くない駅だけど、今日はより閑散としている。
東京の駅に慣れているせいなのかはわからない。
---プルルップルルッ
お母さんからの電話だ。
「もしもし?」
『もう着いた?お昼どうする?』
ゆっくり実家に向かいたい気分だった。
翔太郎の葬儀で帰った時は、葬儀に参加した記憶もあまりない。
いつのまにかここにいて、喪服に着替えていて、そして終わっていた。
最後のお別れをした記憶がなかった。
だから、今日はゆっくり散歩しながら帰りたい、そう思った。
「1時間くらい寄り道してから帰るかも」
『わかった、気をつけておいでね』