思い出は振り返る物ではない。
あの日から一年。
太鳳と愛結乃と話せなくなって、もう一年が経った。
この空白の一年間でいろんな事が私達の周りや私の周りであった。
ピクトで出会った親友の夏美との出会い。同い年。
ピクトではいろんな事を経験した。
傷つけられたり、傷つけてしまったり、フォロワーが減ったり増えたり、友達がピクトを突如辞めたり。 
そのピクトの中でも一番辛くて悲しくて苦しかったのは、夏美が自殺を図った事。
他にもあった。
フォロワーや友達の裏切り…そして、アンチ。
私は乗り越えた。夏美も同じようにアンチされていた。
あんなにも辛くて悲しくて苦しかったアンチコメントは、慣れてしまうほどだった。
…そのせいか私は自分自身が今よりもっともっと嫌いになった。
でも夏美と出会って後悔したことは一度たりとも無い。
むしろ出会って良かったと思う。
夏美がいなければ今の私は居ないと思う。
…でもひとつだけ心残りがあるのだ。
彼女を助けられなかった事だ。
彼女は頭がいい私立の中学校でいじめにあっていて、少なくとも私が知っている限り、自殺を三回図った。リスカもしていた。
そんな彼女は高知県に住んでいる。(多分)
生きているだろうか。死んでないだろうか。とてつもなく不安だ。 
LINEだって交換したけど、私のタブレットの故障でデータ消えてた。
彼女は今頃どうしてるのだろう?そう考える事が日に日に増えていった。
この前も夏美の声や気配、面影を何故か学校とかで感じることがあった。
その度に、もしかしたら死んでしまったのだろうか?そう思ってしまう自分が嫌だった。
…生きていてほしい。あなたが生きてくれるのなら命だって惜しくない。
私はそれくらい夏美ことを大切に思ってる。
私は本当に夏美に会えて良かったし、色んな事を教えてもらった。 
夏美と出会えて良かった。私は夏美、あなたの味方です。
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