Deal×Love After
「私、海さんと約束しました。病める時も健やかなる時も一緒にいるって。だから貴方を置いていったりしませんから」

心を落ち着かせてくれる高い声。

俺に安らぎをくれる細い腕が俺を優しく包む。

俺も背中に腕を回す。

うんと年下の女性に守られて、慰められてる俺って本当に情けない。

でも、俺をこんなにも情けなくさせるのは君だけ。

こんな姿を見せられるのも、君だけ。


「……どうせ起きるならロマンティックにキスのところで起きろよ」

少しずつ心に余裕が出来てきたのか、そんな呟きが溢れた。

「え?キス?」

椿の呟きに俺は顔を上げると、俺の呟きの意味が分からずキョトンとしていた椿。

そんな椿にキスをした。
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