守りたい ただあなただけを
――――――
王室の扉を少し乱雑に開けると、
主治医がベッドのすぐ横の椅子に腰掛け、
がっくりと肩を落としていた。
「ラバル様は・・・。」
「・・もう・・手の打ちようがありません。」
主治医は涙を浮かべながらゆっくりと立ち上がる。
「カズマさん。どうか最後に声をお掛けになってください。」
「・・・・・・・・・・。」
主治医と交代する形で、
椅子に腰掛けてラバル様を見下ろす。