蒼い月と紅の灯火
「なん……!?」
がっちりと腕と足を押さえられる。
男女の力の差だ、到底敵うはずがない。
ゆっくりと朔夜の顔が近付いてくる。
「一番手っ取り早いからね」
首筋に牙が立てられる。
「いった……」
吸い付くような感覚。
生暖かい舌が這い上がってくる。
嫌だ。
ゆっくりと朔夜の瞳がこちらを向く。
目を細めて、反応を伺うように。
朔夜の唇が近付いてくる。
その瞬間、思ったんだ。
「助けて蒼兎!!」