明日を生きる君達へ

全貌と昔の出来事

夢の通りに起こった学校での出来事。流石にここまで被っているとなるとたまたまではないと思う。
ずっと考えていたが、結局結論は出ないまま眠りについた。
そしてまた、私は夢を見た。

時計を見ると6時47分。昨日とは打って変わって、太陽の光がカーテンの隙間から差し込んでいる。その光が少し眩しい。
家から出ても、やっぱり春歌はいなかった。
学校に着くと、昨日のギャル3人組に睨まれた。あまりにも睨まれて少し怯んでしまったが、平常を装って歩いていると足をかけられ、転んでしまった。転んだ私を見てケラケラ笑う3人組。
席に着くとすぐに怜斗も登校してきた。
そして昼休み、私達はまた、屋上に来ていた。
そこで怜斗が話してきたのは、信じ難い話だった。

そこで目が覚めた。
時計を見る。
「6時47分……」
夢の中で見た時間と全く同じだ。ここまで同じだと、少し気味が悪い。とりあえず、朝ごはんを食べ、制服に着替え、いつもの簡単メイクを済ませて家を出る。そこに春歌はいない。まぁ当たり前だけどね。
学校に着く。もしや、と思っていると案の定ギャル3人組に睨まれた。
試してみようかな。と思い、夢の中でコケたところを注意深く見ておき、足がでてきたタイミングで避けた。すると、見事に避けられた。ギャル達はかなり驚いていた。そりゃそうだ。事前に知ってないと避けられないタイミングと位置に足を出てきたから。
攻撃を華麗に避けて教室へ入る。席に座るとすぐに怜斗が登校してきた。
「おはよう。」
「おう、おはよう。」
全く楽しくない午前中の授業を終え、昼休みになった。
「零、屋上行こう。」
「う、うん。」
来た。夢の中で信じられない話をされた場面。あんな事、本当に有り得るんだろうか?
そう思いながらも、お弁当を片手に屋上に向かう。


「零、信じられないかもしれないんだが…」
「う、ん。」
少し間を開けて怜斗が言う。その間が少し怖い。
「俺のじいちゃん家神社で神主なんだけどさ。」
「家が神社……」
「そう。で昨日、お前の話したらさ。」
ごくり、と私は生唾を飲む。
「それは“予知能力“だ、って言うんだ。」
話は同じか……。
そう。夢の中でも、私には予知能力があると言われたのだ。
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