幼なじみの優しい彼
え?フーフーって何言っちゃってんの?海ったら。

「え、そんなの恥ずかしいよぉ」

「いいじゃん、昔はよく怪我した時にやってくれただろ」

「あ、そっか。そういえばよくやってたね」

私は、海の肩に手を乗せて、フーフーッて唇を尖らせて息を 吹く。

目を閉じながら、フーフーッて何度か吹いてあげて、目を開けると海の視線とぶつかる。

海は目を細めて私を見ていたので、恥ずかしくて固まってしまう。

「あ、ありがと」

彼は左手で頬を押さえて、照れくさそうに横を向き黙り込んだ。

私も恥ずかしい。胸がドキドキして顔が熱くなる。

海の方をまともに見れなくて、でもこの沈黙に堪えられそうになくて、なんでもいいから頭にうかんだことを口にする。

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