シンデレラは騙されない
いつものルーティンを続けるだけ。
リビングに顔を出して会長達がいらっしゃれば挨拶をして部屋へ戻る。
星矢君の夕食が終わった頃に、お勉強の時間と言って星矢君を迎えに行く。
何も変わらないいつもの決まりきった日課が、こんなに難しいと思わなかった。
私、こんな状態で同じ屋根の下で凛様と過ごせるのかな…
部屋へ入ると短い時間と思いつつ、部屋の中をアロマの香りでいっぱいにした。
とにかく、頭の中をスッキリさせたい。
あまり考え過ぎないよう無の状態を保ち続けた。
そしたら何かいいアイディアが浮かぶかもしれないから。
そんな努力も空しく、星矢君を呼びに行く時間になる。
私は大きく深呼吸をしてリビングへ向かった。
私がいつものようにリビングに顔を出すと、星矢君が待っていたかのように私に飛びついて来た。
そんな星矢君の体をギュッと抱きしめると、星矢君は何かを思い出したみたいな顔をする。
「あ、そうだ。
ねえ、凛太朗、麻里先生ね~」
私は心臓が止まりそうになる。
星矢君のその先に続く言葉が容易に想像がついたから。
「星矢、ちゃんとごちそう様は言ったのか?」