シンデレラは騙されない


私はまたパニックに陥っていた。
会社の友達に何て説明すればいいのか、それより、お母さんや弟にどう言い訳すればいいのか、もう何も分からない。

「こんなひどい仕打ちないよね…
言ってる僕も、心が苦しくてしょうがないよ。

麻里ちゃんは、大丈夫だとは思うんだけど。
凛太朗君がね…

せっかく身を引いた麻里ちゃんを、これ以上苦しめたくないんだ。
凛太朗君の近くにいたら、凛太朗君が麻里ちゃんを諦めきれない。
そしたら、また二度の苦しみを味わう事になる。

だから、徹底的にっていう言葉はいい言葉じゃないけれど、でも、それくらいしなきゃお互いがダメになってしまう。

僕の言ってる事、分かるよね…?」

私はずっと下を向いていた。
こんな事になるのは想定内だった。
そんな風に、しぼんだ自分の心に何度も言い聞かす。



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